リメイク古着事業

リメイク古着事業 ― 服に、もう一度、命を。
ファッションは、人を彩るだけでなく、その人の価値観や生き方までも映し出すものです。しかしその一方で、ファッション産業は、地球環境に対して大きな負荷をかけてきた歴史も持っています。大量生産・大量廃棄が当たり前になり、着られることのなかった新品の服、時代に合わなくなったデザイン、ほんの少しの汚れで捨てられてしまう衣服……。
私たちは、そんな“もったいない”の感情からこの事業を始めました。
「もう着られない」とされる古着に、私たちの手で新しいデザインや意味を加え、現代の価値観と美意識に合う一着として再生する。それが、私たちのリメイク古着事業です。
服を「蘇らせる」という創造
当社のリメイク古着は、単なるリサイクルや古着販売とは異なります。私たちは、一点ずつ丁寧に“解体”し、“再構築”するというプロセスを経て、まったく新しい服として生まれ変わらせています。
デザインを担当するのは、感性豊かな若手クリエイターたち。色あせや傷みといった“古着の痕跡”すらも、デザインの一部として取り入れ、そこにストーリーやユーモア、コンセプトを加えることで、唯一無二の作品を生み出しています。時には2着以上の服を掛け合わせ、思いがけないシルエットやディテールが生まれることもあります。
再構築されたアイテムは、もはや“古着”ではなく、「新たなファッション」としての命を持つ一着です。
素材の調達から販売まで、すべてに想いを込めて
私たちは、自治体やリサイクル事業者、個人の寄付者と連携し、全国から年間数千点に及ぶ古着を受け入れています。それらを一枚ずつ検品し、素材・状態・サイズ・質感などを細かく確認した上で、デザインに適した素材を選定しています。
リメイクはすべて、国内の縫製工房・アトリエにて、経験豊富な職人や専属チームによる手作業で行われます。ミシンや手縫いを駆使しながら、染め直しや刺繍、リペア、再構築など、多彩な加工技術を用いて、服に第二の人生を与えていきます。
完成した商品は、自社ECサイトやポップアップイベント、セレクトショップで販売。商品ごとに「Before→After」の変化や制作背景、素材の由来を伝えることで、ただの“買い物”ではなく“ストーリーを身にまとう体験”として提供しています。
サステナブルだけじゃない。社会とのつながりも。
この事業は環境への配慮だけでなく、社会的な包摂の場でもあります。
私たちは、縫製作業や検品業務などの一部を、地域の高齢者や外国人女性、子育て中のシングルマザー、ひきこもり経験者など、就労が難しい立場にある人々と協力して進めています。アトリエや工房は、単なる作業場ではなく「社会との接点を回復する場所」であり、服を通して人と人が関われる温かな空間です。
また、売上の一部は、衣料支援や子ども食堂などの地域活動に還元する仕組みも導入しています。服のリメイクという行為を通じて、地球にも人にもやさしい未来を築いていきたいと考えています。
私たちが目指す未来
私たちが大切にしているのは、「長く着られる服」ではなく、「長く愛される服」です。
トレンドに振り回されるのではなく、自分らしさを大切にする人々へ、時代や季節を越えて楽しめる一着を届けたい。そして、「服は使い捨てるものではなく、育てるもの」「過去を切り捨てるのではなく、受け継いで新しくできるもの」だという価値観を社会に広めていきたいと考えています。
服の本当の価値は、新品かどうかでは決まりません。その服に、どんな物語と想いが宿っているか。
私たちのリメイク古着事業は、ただのファッションではなく、「再生」と「共感」のカルチャーです。
あなたも、世界にひとつだけの物語をまとってみませんか?